2013年11月24日日曜日

城山羊の会 ピカレスクロマン『身の引きしまる思い』

城山羊の会
ピカレスクロマン『身の引きしまる思い』@三鷹市芸術文化センター星のホールにて11/29〜12/8

これは今わたしがお手伝いしに行っている舞台の稽古場なんですが、毎日刺激的でとても楽しい。

わたしは制作補佐で現場にいるのですが、稽古をずっと見続けられるので良い。人の芝居や稽古を見るのってすごく勉強になるし、何より何かが作り上げられていく様子を見続けることが出来るのはとても面白い。

城山羊の会はいつもタイトルがとても良いのだけど今回の「身の引きしまる思い」というのもすごく良い。そして何よりピカレスクロマンというのが格好いい。いわゆる「悪漢」「悪者」が活躍する小説や映画などピカレスクロマンというらしいんだけど、この言葉を聞いてパッと思い浮かんだのはわたしの大好きな映画「麻雀放浪記」。大竹しのぶにひどい仕打ちをする鹿賀丈史が本当に格好いい。めちゃくちゃなんだけど。もうめちゃくちゃなんだけどずるずると惚れてしまう。

城山羊の会『身の引きしまる思い』もずるずるゾクゾクするような大人な格好良さがあると思いますので、ぜひ劇場に観に来てください。


で、例のごとく稽古場が楽しいと料理も新しいものや凝ったものを作りがちなわたし。稽古が終わって11時に家に帰って、それから本気の角煮とか作ってしまった。
美味しかったけど出来上がったの深夜3時だった。晩御飯のつもりが作るだけ作って寝かせて次の日食べました。
美味しかったけども。。。
あと炊き込みご飯に最近ハマっている。これは簡単で美味しいからとても良い。


2013年11月22日金曜日

オーバードーズ:サイコ・カタストロフィー

池袋西口公園にインドネシアの演出家ナンダン・アラデアの新作『オーバードーズ:サイコ・カタストロフィー』を観劇しに行く。
寒空の下、池袋の公園に向かうと公園内に竹製の大きなセットがあった。
受付でホッカイロを渡され、客席に座る。
客席と言っても、舞台となる中央部分が見やすいように少し高めに用意された竹製の客席で、そこも含めもちろんすべて野外だった。

自由席だったので適当に座ると、そこから西口公園の大きな時計が見えた。
最近、宮藤官九郎脚本の昔のドラマ『池袋ウエストゲートパーク』を久々に見ていたので、「あ。ドラマに出てきてた時計や。」と思った。
時刻は開演の19:00を指していた。

舞台美術はすべて見えたわけではないが、大きな銅鑼のようなものが吊るされていて、組まれた竹の床面には水が少し溜まっているようだった。
5人の半裸のパフォーマーと1人の白装束のパフォーマーが出てきて舞台が始まる。

作品は始終、何が行われているのかわからなかった。白装束の彼が(たぶん)インドネシアの言葉の歌を歌って銅鑼を叩いたり、天狗みたいなお面を被ったり、5人のパフォーマーは大きく築かれた竹のセットを登ったり降りたりして、ロープを外したり、棒を穴に刺したりと作業をしている。
本当まさにインドネシアの人が行う作業と儀式を1時間ほど見たという感じだった。


でもとても良い作品だった。
言葉も行動の意味も何もわからなかったが、この作品を見ながらいろいろなシーンを想像した。
食べること、寝ること、服を着るということ。人間が集落を作り、やがてその地で力を合わせて土を耕したり、漁をしたりして働くこと。生き物を殺すこと。心の区切りの為に祭典や儀式をすること。
歌を歌うこと。
私には視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚のすべてがあるのだと認識しながら目の前の出来事を見ていた。


-アマゾンを舞う1匹の蝶の羽ばたきが、遠く離れたシカゴに大雨を降らせる-
という言葉があるけど、これが見終わった後思い浮かんだ言葉だった。
池袋の街の風に晒されながら見ていたせいかもしれない。
この目の前のインドネシア人たちの動きが風を通して世界中と繋がっているような気がした。

作品の終わりに、5人の男が木と木を擦り合わせて砕いた木屑を観客に配った。私の掌にもそれは配られた。
少し黄色がかったオレンジ色をしたその粉はどこかで嗅いだことのあるような少しスパイシーな匂いがした。
外国の料理を食べに行った時か、海外に旅行したい時か…いつだったかなと思っていると舞台は終了した。
6人のインドネシア人が笑顔でお辞儀をしている。掌の粉を落とさないように気をつけながら拍手をし、ふと公園内の時計を見たら時刻は20時前を指していた。
インドネシア人の顔を見ながら、池袋ウエストゲートパークの長瀬智也を思い出した。

2013年11月8日金曜日

週末の宣伝

先月末から週末に渋谷でやっているイベント
Mystery the 3rd (通称:M3)『殺人のライセンスタイトル〜あなたは誰を殺しますか〜』
が明日からまた3日間公演があります。
来週末まであるこのイベント、お客さんと接する距離がとても近く、回によって雰囲気が変化するとても面白い謎解きイベントです。
私も少しお手伝いしています。興味がある方は是非一度お越しください。

今週末は10日11:30の回が比較的お席に余裕があるそうです。
よろしくお願いします。

それにしても寒くなってきたな。
月は綺麗に見えるけど、足先がどうも冷えて来てしまって困る。
うぅ、寒いよ。。。

写真はM3の演出の岡部(たかし)さん

2013年10月30日水曜日

本当のこと。

もはや秋などなかったかのように急に寒い。私は風邪をひいてしまいました。

10年に一度の二つの台風が日本を襲い、その中しばしば地震で揺れた。
タイにいるトミーに「日本は大丈夫か?」と言われた。
全く大丈夫ではないかもしれない。

汚染水は漏れ続け、それを特別秘密にする動きが表れているらしい。

それでも私には新しい友達が出来て、それはとても嬉しいし、誕生日の日に食べた焼肉とアイスは凄く美味しかった。
一緒に誕生日を祝って、喜んでくれる人が近くにいることがただただ嬉しい。とりあえずそれだけで。

『ピアノ〜無人演奏〜』
https://www.facebook.com/photo.php?v=533023176783214

2013年10月22日火曜日

10月

20日で29歳になりました。
20代最後の年です。

状況は刻一刻と変わって、良くも悪くも出会うはずだったものに出会わず、出会わないはずだったものに出会っています。
だからどうだってことではなく、目の前に立った壁をどうにか乗り越えようと思います。

誕生日にお母さんから太田省吾さんのDVDを貰いました。太田さんのインタビューを見て、久々に太田さんの話す姿を見て、なんだか力が湧いてきました。夢を見ながら生きていきたい。
電車の吊り広告に高畑勲監督の新作『かぐや姫』の広告があった。かぐや姫の横顔可愛かった。公開が楽しみだな。

最近週一でタイにいるトミーとSkypeをしています。
タイの話やタイから見た日本の話をいろいろ聞けて面白い。話しながら何かを創作していく方向に傾いていけたら良いな。






2013年9月27日金曜日

広島

鳥取公演のあと広島に行き、広島時代の高校の友達に会いました。

広島に行ったら絶対に「お好み焼き徳川」でお好み焼き食べたいと思ってたからとりあえずお昼は徳川で。
高校生の時よく行ってたなぁ。ここ、メニューに徳川幕府歴代将軍の名前が付いているのです。
高校の時は、自分がよく食べるお好み焼きの将軍名はテストでも間違えませんでした。
今回食べたのは「家康公」

それから本通り商店街を抜け、平和公園も歩いて広島市内を一周。商店街もずいぶん変わっていた。思えば10年ぶりに歩いたのだった。
行きたかったところは全部行けた感じ。

先日NHK【ETV】の「ガタロさんが描く町〜清掃員画家のヒロシマ〜」(click!)を見て、とにかく基町に行きたかった。
基町アパートのあたりを歩く。
まるでそこだけ別の一つの巨大都市のようだった。
アパートを中心に幼稚園、小学校、消防、警察、銭湯、商店街、プール、病院まですべて敷地内にある。
子供がたくさん遊んでいた。
猫もたくさんいた。
でももう昔ほどは人はたくさん住んでいないらしい。
敷地内はとても綺麗にされていた。
ゴミ一つ落ちていなかったな。

広島城のお堀のほとりを歩いている時に日が落ちかけて、地下トンネルを抜けたらもう夜だった。

夜は流川で馬刺しを食べて、飲んだ酒は広島の賀茂鶴と山口の獺祭。








2013年9月26日木曜日

『ツァイトゲーバー』in 鳥の演劇祭終了しました。

先週の21、22日と鳥取の鳥の演劇祭にて『ツァイトゲーバー』(演出:村川拓也)という演劇作品の再演をしてきました。

私はこの作品を上演する時はいつも助手として同行します。
今までに東京の劇場、美術館、大阪、神奈川、鳥取と5ヶ所19回公演ほとんどの『ツァイトゲーバー』を見てきました。

巡ってくる毎日のように舞台上では俳優が言葉と行為を繰り返します。
いろんな日がありました。
笑ってしまった公演、泣いてしまった公演、どれも「今この場所にいるわたし」が見ることが出来たことでした。

誰かが「この作品はある儀式のようだ」と言いました。
私は舞台上の俳優を見て、まるでスポーツだなと感じたことがあります。


来年はシンガポールでの再演が決まっています。
シンガポールの舞台上で『ツァイトゲーバー』をまた繰り返します。

どんな日になるのだろう。
今日思っているその日は私には来ないかもしれないけれど、でも良い日になりますように。




2013年9月6日金曜日

暑い日の鳩



東京へ帰る。

3年目の『わくわく☆ドキドキ♡劇場探検ツアー』が終わり、8月26日に滋賀から東京へ帰ってきました。

毎日蒸し蒸し暑い。

時折雨が降ると涼しい風が吹いてくるけど、まだまだ蝉は鳴いてるし、雲は分厚く大きい。

夏好きだから、まだ終わらないで欲しいな。
今年は花火も見にいけなかったし、プールや海にも行けなかった。
8月の終わりに友達の家の近くの公園でやった線香花火がとても夏らしいことだった。
『大江戸牡丹』というとても綺麗な線香花火をお土産に持って行って、その日居た7人で公園へ行ってやった。数が少なくて1人2本くらいしか出来なかったけど、7人でジッと火花を見る時間は良かった。
その日友達が作ってくれたカレーも美味しくて、京都から届いたばかりのとうもろこしを茹でたのも美味しくて、その家に新しく来たばかりの仔猫も可愛かった。

今、ブログを書きながら、エアコンはつけていない。
夏が終わる。秋が来るな。

そういえば今日は夜に豆ご飯を炊いた。
食べ始めて、秋っぽいね。と言われた。
あぁ、秋っぽいなと思って食べたのだった。




2013年8月23日金曜日

わくわく☆ドキドキ♡劇場探検ツアー

毎年滋賀県のびわ湖ホールで行われる『わくわく☆ドキドキ♡劇場探検ツアー
今年も本番がいよいよ近づいてまいりました。

今年で3年目の再演です。
子供たちや親御さんたちと一緒に劇場内を探検するという観るだけでなく一緒に楽しむことができる参加型の演劇なのです。
この公演、毎年細かいバージョンアップはあるものの、基本的な大まかな物語は変わりません。
にもかかわらず、何度も何度も参加してくれる子供たちがとても多い。
毎年2日間の公演で「昨日も来た」と言う子供たちがなんと多かったことか。
お話の筋を知ってるかどうかは全力で楽しもうとしている子どもにとっては大した問題じゃないというか、お話を知っていたとしても充分楽しんでいる。前回来た時よりもさらに楽しもうとしているのがこちらにも伝わってくる。

だからこちらも負けじと全力でもてなします。
子供たちに負けないパワーを持って劇場を案内しよう。
この夏1番良い思い出になれるよう。

がんばろう。

早くたくさんの子供たちに会いたいな。
明日はゲネプロ。
いよいよ、明後日から本番です。


2013年8月3日土曜日

2013年7月24日水曜日

ピラミッドがある世界

スタジオジブリの最新作『風立ちぬ』を観た。
夫の書いた新しい小説を読んだ。

出会えて良かったと思える作品に会えるのは嬉しい。

まだまだ戦える。

猫がかわいい。
明日は鯖の味噌煮を食べよう。


2013年7月11日木曜日

映像

「何処かの今なんだ」と認識するとゾワゾワする感覚。人が居た気配。

2013年7月9日火曜日

7/7、7/8 京都 37℃

暑い。本当に暑い。
毎日攻撃的な暑さだ。思い切りプールに飛び込みたい。
こんな日が毎日毎日続いて、野良猫や鳥は大丈夫なのだろうかと思う。

7日
京都でいくつかダンス作品を観る。
友人の冨松悠が出演していたけど、やはり彼女の身体はおもしろい。なんだろう、マヌケだな。
ほんといちいちおもしろいのだから凄い。また冨松悠のダンス観たいな。

chikinの3人でタイ料理を食べる。
タイ、ブラジル、カポエラ、ワーキングホリデー、教祖、楽しい恋愛、壁を乗り越える必要、iPhone、広島カープ、派遣


8日
灼熱の中、散歩する。
京都の松原通りは歩くと楽しい。
「距離」という言葉のことを考えながら歩く。
最近読んだとてもおもしろい小説の影響。





2013年7月8日月曜日

公演終了

バストリオ「グッドバイ」全8回公演無事終了しました。
観に来てくださった方、この作品に関わってくださった方、みなさんどうもありがとうございました。

清澄白河という街でたくさんの奇跡が起こった作品でした。
日常にはたくさん奇跡が散りばめられているのだなと思えることが出来ましたし、日常の小さなこと(例えば朝起きてカーテンを開けたら、目に入って来た光がとても美しいこと)を改めて大切に思うことが出来た作品でした。

開演して、演出の今野(裕一郎)くんに紹介されている間、観に来てくださった方、皆さん一人一人の顔を見ました。
そして皆さんは私の顔をまじまじと見たと思います。
皆さんに出会えてとても楽しい時間が過ごせました。ありがとうございました。
またぜひどこかでお会いしましょう。

それまで、さようなら。


2013年6月29日土曜日

私は髪を切りましたよ。

稽古30日目。
今日は夜に一度通し稽古をする。

通し稽古をすると「解る」演劇作品というものがある。
不思議なもので、今回の「グッドバイ」はそういった作品ではない。むしろもっと短い単位で自分自身は作品を捉えている感じがして。
後はズレのないようにひたすら繰り返し、本番に備えるというかんじ。

顔を覆えば、泣いているのかな?と思うし、口を大きく開けて目尻を下げれば、笑っているのかな?と人は思う。
想像力は個々の中に存在して、皆物語を持っている。
そういうこと。




2013年6月21日金曜日

出演舞台の宣伝です。

7月の公演に向けて毎日稽古中です。
作品を作る段階から参加し、舞台上に立つということは久しぶりですが、この2、3年の間に私はいろんな人たちに出会い、その体験や、言葉が自分の中に蓄積されていっているのだなと、ふと稽古場で感じることが多い。

私は脚本に書いてあることを言うのが仕事ですが、イメージは出来るだけ脚本から離れたものを。
そして再現性を高くもつこと。

タバコと言いながら青空という、そんな役者になりたい。


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バストリオ『グッドバイ』
http://busstrio.com/

男Xは迷子になった。 
声はいらない、言葉はいらないと、女たちはカラダを奪い合う。
変子と行子と怪子と冷子とのありふれた日常が記録されてゆく。 
「あなたの幸せはどこに隠れたの?」
感電。グッドバイ。まるで魚のようにひたすら泳ぎ続けてたった一度きりの電気イス級の生を。 

【作・演出】今野裕一郎 
【音楽】杉本佳一(FourColor/FilFla/Vegpher) 
【出演】秋山莉沙、砂川佳代子、橋本和加子、山村麻由美、狗丸トモヒロ  
【日時】
7月3日(水)15:00~、19:30~ 
7月4日(木)14:30~、19:30~★アフタートーク ゲスト/飴屋法水氏、佐々木敦氏 
7月5日(金)14:30~、19:30~ 
7月6日(土)13:30~、17:30~ 
【会場】 SNAC (〒135-0022 東京都江東区三好2-12-6-1F) 
東京メトロ半蔵門線、都営大江戸線「清澄白河」駅 B2出口より徒歩2分  

2013年6月17日月曜日

青木ヶ原樹海

7月頭に出演するバストリオ( http://busstrio.com/ )の舞台メンバーで山梨県青木ヶ原樹海に行った。

樹海の中はひんやりと涼しく、吸い込んだ空気が身体のどこまでも入っていきそうだった。
火山岩がゴロゴロ転がっている足元は松の落ち葉が敷き詰められていて、意外とふわふわで歩きやすい。

1時間少し樹海の中を探索した。
1cmくらいの大きな大きな蟻が歩いていて、遠くの方で聞いたことのない陽気な鳥の声がずっとしていた。





2013年5月30日木曜日

清澄白河

7月初旬に清澄白河で舞台に出演します。バストリオ『グッドバイ』( http://busstrio.com/ )
そのための稽古を今日は清澄白河で。

川がたくさんある街でした。
屋形船があって、一度あれに乗ってみたいと思った。
ジトジトと梅雨が始まっている気配。
湿度が高い。夏が来るな。
ようやく夏が来る。

東京で迎える初めての夏。
やりたいことがいっぱいある。